PDT療法

PDT療法(Photo Dynamic Therapy)は光線力学療法とも呼ばれ、レーザーの力を利用し、歯周病菌の殺菌と症状の早期回復をめざす治療法です。

治療時は、バイオジェルと呼ばれる染色液を患部や歯周ポケットに塗布・注入すると、ジェルが反応し歯周病菌を染め出します。染め出された部分にレーザーを照射し、バイオジェルの化学反応で発生した活性酸素が歯周病菌を殺菌。

麻酔を行う必要がなく、治療中の痛みもほとんどありません。殺菌効果の持続や患部の治癒促進も期待できます。
PDT療法により、歯周病の根本改善に向けたスムーズな治療が可能です。
自費診療となります。(¥2,200税込)


PDT療法のメリット

従来の歯周病治療は、抗生物質の使用が主流でした。
しかし、使用しているうちに抗体ができてしまい、治療効果が出にくくなるというデメリットがありました。
PDT療法では、抗生物質に頼ることなく、歯周病治療に取り組むことができます。抗生物質の副作用により、体調不良を引き起こす心配もありません。

治療時は、歯周病菌に反応して染色するバイオジェルの特徴を活かし、歯周病菌に直接のアプローチが可能です。
高い殺菌効果が期待でき、歯周病菌の根本改善や炎症の早期回復を目指すことができます。痛みや術後の経過を心配する患者様もいらっしゃいますが、PDT療法は麻酔を使用せずに治療可能です。
レーザーの光エネルギーの負担も少なく、殺菌効果により、患部の治癒が早まることも期待できます。


PDT療法の治療の流れ

1細菌を取り除く

歯周ポケット付近や内部に付着している歯石は、細菌の温床になっているケースばかりです。治療効果をより高めるためにも、まずは歯石を除去することから始めます。

超音波や手用の器具などを用いて歯石を除去し、口腔内をできるだけ清潔な状態に整えてから、PDT療法に移ります。


2バイオジェルを歯周ポケットに注入

 

バイオジェルを歯周ポケットに注入すると、ジェルの成分が歯周病菌と結合し、歯周病菌を染め出します。歯周病菌が溜まっている位置を目視で確認してから、治療を進めることができます。
バイオジェルは人体の細胞とは結合しないため、健康な細胞を傷つける心配はほとんどありません。


3活性酸素を発生させて細菌を殺菌

患部にレーザーを照射すると、バイオジェルが化学反応を起こします。殺菌効果を持つ活性酸素を利用して、歯周病菌の数を減らすことができます。
レーザーの照射時間は1本の歯あたり約1分と、短時間のうちにスムーズな治療が可能です。レーザーの光は低温ですので、熱や痛みを感じにくくなっています。


4洗浄

レーザーを照射後、患部を丁寧に洗浄します。その後、適切なブラッシング指導やメインテナンスを